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睡眠時無呼吸症候群の検査~睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)

2023.04.26

「あれ? いびきが止まった…」「息をしてない ‼」

家族からこのように指摘されたことはありませんか?もしかして、それは睡眠時無呼吸症候群の症状かもしれません。

睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)とは

睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)は、睡眠中の脳波・眼球運動・心電図・呼吸・いびき・酸素量などの生体活動を測定する検査です。おもに、寝ている間に何度も呼吸が止まる睡眠障害のひとつである「睡眠時無呼吸症候群」を調べるために行われます。

診断だけでなく、重症度の判定や治療方針の決定などにも用いられます。「終夜睡眠ポリグラフィー検査」とも呼ばれます。

この検査は、簡易検査後の精密検査として入院が必要です。しかし、当院では入院検査ではなく、ご自宅で検査が可能な設備を整えています。

簡易型PSG検査は、自宅でも睡眠時のデータ測定が可能です。入院して検査する場合、入院日の調整が難しかったり、検査の待ち時間が長くなったりすることもあるでしょう。

しかし、簡易型PSG検査は、機器を診療所から借りた当日の夜には検査できます。入院のために、お仕事を休む必要もありません。

検査の種類検査名検査場所
簡易検査SpO2モニター検査自宅
簡易検査簡易睡眠検査自宅
精密検査PSG検査医療機関

検査の結果判定

睡眠時無呼吸症候群の重症度は、AHIの数値で判定されます。AHIとは、睡眠1時間あたりの無呼吸及び低呼吸の合計回数のことです。

これによって、重要度を分類するしくみになっています。分類は、大きく以下の3つに分けられます。

軽症5≦AHI<15
中等症15≦AHI<30
重症30≦AHI

検査の流れ

睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)は、以下のような流れで行います。

  1. 検温や血圧測定、検査の説明
  2. センサーの取り付け
  3. そのまま朝まで睡眠
  4. 翌朝、センサーを取り外す

検査前に、体温や血圧を測定します。検査内容や注意点、検査中の過ごし方について事前に医師や看護師から説明があります。

就寝前に、センサーを装着します。そのまま、睡眠をとりましょう。できるだけリラックスして、自然な睡眠を目指してください。

翌朝になったら、センサーを取り外します。検査結果については、後日医師による説明があります。

検査の注意点

睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)には、当日気を付けてもらいたい注意点がいくつかあります。

1.カフェイン・アルコールなど刺激物の摂取を避ける

カフェインは覚醒作用が強いため、睡眠の質を妨げる恐れがあります。検査の当日は、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインを含む飲み物は避けましょう。

また、アルコールは一時的なリラックス効果があるものの、睡眠の質を低下させることがわかっています。不自然な睡眠パターンが検査結果に影響を与える可能性があるため、検査の前日や当日の摂取は控えてください。

2.ネイルやマニキュアは除去する

睡眠ポリグラフ検査では指先にセンサーを装着し、実際に運搬されている酸素の割合を示す酸素飽和度の測定を行います。

ネイルやマニキュアをしたままだと、血流の検知を妨げる場合があります。正確な値が得られなくなる可能性があるため、検査前には除去しておきましょう。

検査費用について

睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)自体は保険適用ですが、入院する場合は諸経費などが別途発生しますが当院では諸費用は保険適応分のみです。

簡易型PSG検査の場合は入院が必要ないため、自己負担額は約2700円です。

睡眠時無呼吸症候群は、放っておくと慢性的な睡眠不足になります。結果として、疲労感や強い眠気が運転事故につながる場合もあります。思い当たる方は、お早めに当院までご相談ください。